主訴
こんにちは。
施術スタッフの加藤と院長の須崎です。
今日は、4年前から肩凝りと腰痛の慢性的な悩みがあり、最近仕事中にも支障が出てきたため来院された、患者さんの経過を報告させていただきます。
患者様情報
20代、男性、大府市、デスクワーク
経過と施術内容
初診時の見た目から姿勢が悪く、特に猫背(胸椎の後弯)が増強されていました。お話しを伺うと、デスクワーク中朝は良いが夕方にかけて痛みが強くなるとの事でした。
猫背がかなり強い為、姿勢や歪みが原因で肩や腰に負担がかかり、痛みがでているのだと予測しました。
まずは可動域の検査
頸部後屈時に僧帽筋上部から菱形筋(肩甲骨周囲)にかけての鈍痛と詰まり感あり。
その他、左側屈時痛もあり、可動域制限が顕著でした。
また、腰椎の前弯が強く(反り腰)で、体幹後屈時痛著名です。
次に筋力を検査したところ、上半身は、呼吸筋(前鋸筋や肋間筋など)の作用が弱く、浅い呼吸になっています。
また、腰部の筋肉では、殿筋(お尻の筋肉)や腸腰筋という骨盤や腰椎を支える筋肉たちの顕著な筋力低下が見られます。
これらのような筋力低下は、おそらく長い期間の不良姿勢(デスクワーク)が引き起こした慢性的な症状であると捉えると様々な施術方針が決まります。
初回の施術では、
①頸部〜肩部・腰部の筋緊張が高度であったため、これを緩めるマッサージ
②弱っていた呼吸筋の使い方を思い出すための筋賦活療法
③大腰筋と殿筋の疲労感が高度であったため、同部のストレッチ
デスクワーク中に痛みがでるとの事でしたので、正しい座り方の説明と簡単に行える体操もお伝えしました。
3日後、2回目の施術時は約半分程度に疼痛が緩和しておりました。
可動域もかなり改善していましたが、やはりデスクワークの影響か、腰部の疼痛はまだ気になるようでした。
4回目では、かなり調子が良く、デスクワーク中の痛みは無くなり楽になったとのことでした。
考察
デスクワーク中の悪い姿勢が長く続いた事が原因で肩や腰に負担がかかり痛みがでたと考えました。
同じデスクワークの方でも、頸肩部の疼痛と腰痛が同時に起こることはどちらかと言えば少ないです。
このようなケースは、多くの場合で高度な筋力低下があります。
ただマッサージなどで筋肉を緩めるだけでなく、弱った筋肉を使いやすくすることで、再発しにくい体になれます。
また、日常生活での座り方を意識が大切。でも多くの場合は、ずっと意識していることは困難。であればということで、今回はバスタオルを使って、意識することなく座り姿勢をよくする方法をお伝えしました。
この座り方がすごく良かったことと、こまめにセルフケアをしていただけた事が早期改善に繋がったと思います。