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院長の須崎です。
急にひどい肩こりに襲われた!
思い返してみるとまだ妊娠を自覚する前に、起きた時にひどい肩こりを感じたという方はいらっしゃいませんか?
日本人の多くは慢性的に肩こりになっているため、突然の肩こりに驚くことはまずないのですが、妊娠初期の体調・体質・姿勢の変化には予想を超えるものがたくさんあります。
その中に、重度の肩こりが含まれます。
重度の肩こりの特徴としては次の症状が考えられます。
・上半身を動かすと激痛が走るほどの痛み
・肩こりで吐き気がする
・首を動かすことができないほど肩の周りが張っている
・片頭痛と緊張型頭痛を併発する
妊娠初期は子宮の中の変化とともに、身体の様々な部分にも変化が起こります。
それはリラキシンというホルモンの影響で骨盤が緩みやすくなることと少なからず関係しており、骨盤に生じた歪みを体の違う部分でバランスを取ろうとするために、肩や腰、首などの関節に急な痛みを感じるのも不自然なことではありません。
場合によっては、急に変化した身体のバランスについていくことができず、妊娠初期に運動もしていないのに激しい筋肉痛を感じることもあるほどです。
妊娠初期の重たい肩こりは解消できる?
骨盤は出産を終えるまで緩みやすい状態が続くことになり、結論から言うと肩こり・腰痛・首の痛みなどは妊娠期間中に長らく付き合うことになるのは否めません。
かといって痛み止めの薬を飲み続けるにも抵抗がありますよね。
そこで急な体の変化によって起こった肩こりを緩和する方法について考えておきたいとおもいます。
肩が凝っていると感じたときに有効に思われがちなのが治療ですが、疲労や炎症を起こしている局部に治療をして悪化することも少なくありません。
治療が効果を発揮するのは、狭まった骨の可動域を広げる前に、骨と一緒に固まってしまった筋肉をほぐす時であり、痛みを感じる場所を自己流で触るのとは目的が全く違うのです。
そのため自分でマッサージしないまでも、妊娠初期のひどい肩こりが気になって治療を受けに行った所で、思ったような改善が見られなくても仕方のないことではあります。
この段階で有効なのは、ゆっくり入浴することですね。
熱すぎる温度ではのぼせてしまいますし、長時間の入浴は心臓への負担もかかりますので、42度前後で全身浴をして長風呂しないことがポイントです。
肩こりによる頭痛がある場合、入浴によって頭部への血行が促されて、一時的に頭痛やめまいが起こることがあります。
そのような場合は水分補給をして座って安静にするようにしましょう。
急に横になると血流が無理に戻されて頭痛が長引くのを防ぐためです。
肩こり以外の体の変化は?
妊娠初期といえば悪阻や動悸、眩暈などが一般的ですが、骨盤が緩む影響で激しい肩こりや腰痛の方が深刻・・・というケースについて考えてきました。
では肩こり以外にはどんな症状があるのでしょうか?
肩こりに関連していることの1つに、呼吸が浅くなる傾向があるということを忘れてはいけません。
ヨガやピラティスなどでも呼吸の深さは初心者の段階から大切に言われていることですが、呼吸は生命にとって全ての原動力と言っても過言ではありません。
肩こりによって胸骨の動きが制限されやすくなり、ただでさえ悪阻で気持ちの落ち着かないところにさらに呼吸が浅く短くなります。
妊娠中に抵抗力が落ちたり体調を崩しやすくなったりするのは、慢性的な酸素不足が関係していると言われています。
酸素は新しい血液や骨を作り出す時、いらないものを排出する時、全身に栄養を運ぶ時、身体の中で常に必要となるものです。
少しでも余裕のある時は、意識して深い腹式呼吸を心掛けると良いですね。
妊娠初期にひどい肩こりを感じたら?
産婦人科にて、風邪や貧血等の気になる症状が他に無いことを相談した上で、徐々に変化していく骨盤と姿勢を整えておくことは、妊娠後期を健康に迎えるためにも大変有効な手段です。
昔は妊娠中の腰痛や肩こり、恥骨痛などは出産するまで何もできないと思われてきましたが、妊娠中でも緩んだ骨盤を整えていくことが定着しつつあります。
骨盤以外に腰椎や頸椎などにもともと歪みを持っていると、骨盤の緩みで一気に痛みが出る可能性があり、先にそちらを調整しておくことで様々な痛みを解消することにも繋がります。
骨盤が緩んだからといって締め付ければよいわけではなく、その中で無理のない姿勢を保ち他の部分に余計な負荷をかけずに過ごすのが理想的です。
悪阻と整体の関係については、まだ100%解明されていないものであり、骨格を整えれば悪阻が軽減すると確証は得られていません。
ただ、一定数の割合で骨格を見直したことで呼吸が深くなり悪阻が楽になったという方もいらっしゃいます。
妊娠初期の肩こりについてもかなりの個人差がありますので、ご参考になれば幸いです。