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院長の須崎です。
一見姿勢が良く見える?反り腰の猫背
皆さんは「良い姿勢」について、どのようなイメージを持っていらっしゃいますか?
明らかに腰が曲がっている、首から頭が前に出ているなどの見るからに良くない姿勢でなければ、正しい姿勢について深く考えることはないのではないでしょうか。
小さい頃に、「胸を張って目線は前へ!」と言われた時のまま大人になり、姿勢を正す時には胸を突き出してあごを引く姿勢が正しいと思われていることが多いのですが、もう一つ気を付けて見ていただきたいのが肩の位置です。
正しくは耳の真下に肩が来るのが理想ですが、多くの人が腰だけを反らせて肩甲骨は緩んだままになり肩だけが取り残された猫背になっているのをよく見かけます。
一番理想的な正しい姿勢は、耳、肩、肘、手首、腰骨、膝、くるぶしが横から見た時に一直線になる姿勢です。
では、一見姿勢が良く見える反り腰の猫背にはどのような痛みの弊害があるのか考えていきましょう。
腰を反っている時はどこに負担がかかる?
良い姿勢を保とうとして腰を反ると、どんな場所に負担や痛みが出てくるのでしょうか?
まず、上半身の重みがいったんストップされるために腰に負担がかかりますね。
次に取り残された肩に反して首を不自然に伸ばそうとするので、鎖骨が緊張しやすくなります。
鎖骨が固まってくると首から上の血流が阻害されることになり、最終的には首が回しにくい、コリやすいなどの症状が出てきます。
そして腰を反り続けることで一番疲れるのが腰の上の背中の筋肉なのです。
肩が丸まり首から頭が前傾している猫背も肩甲骨や背中が開きっぱなしになることで肩こりや腰痛を引き起こすことは知られていますが、反り腰の猫背は背中の丸い猫背とは痛みの出る場所が少し違ってきます。
自分では腰痛と認識していたら、本当は背中の張りによる筋肉の疲労だったということが起こるわけです。
起きている時に背中が張っている時間が長いと、睡眠中の姿勢によっては解放される時間が足りず、慢性的に背中が痛むという現象が起こることになります。
これは布団やマットレスの硬さが疲労の溜まった背中の筋肉を圧迫し、仰向けで寝ることでさらに負担をかける悪循環に陥っている状態です。
トップアスリートが寝具の細部にまで気を配るのは、睡眠の質の向上とともに、睡眠中の筋肉疲労を最低限に留めたい目的もあるからですね。
猫背は背面以外にも影響がある
人間は、骨格の歪みを補正するために無理な姿勢になっても体を維持しようとする働きがあり、これは動物的な防衛本能からなのか視界を確保するためだと考えられます。
そのため猫背により背面への負担が増えると、必然的にその負荷を分散しようと体の前面にも影響が出てくることがあります。
その代表的なものが肋骨、いわゆる肋骨の痛みです。
肋骨は生命を維持するために呼吸をする肺を守っている骨であり、息を吸えば広がり、息を吐けば狭まるようにできています。
これが、猫背により背中の柔軟性が損なわれることで、肋骨の隙間の筋肉や靭帯も引っ張られて動きが制限されるようになります。
長く同じ姿勢をしていた後に肩こりや腰痛などおもに背面に痛みやコリが出やすいことから普段はあまり注目されない肋骨。
ふとした時に痛みを感じたり、何もしていない時に息苦しさを感じたりすることがあれば、それば背面の負担が体の前面にも影響を与えているときです。
この場合根本的な原因である背中の張りを取り除き反り腰を改善することで、肋骨もまたもとの柔軟な動きを取り戻すことに繋がります。
猫背から来る様々な痛みを根本的に改善するには
痛みがある場合、まず私たちが一番先に思い浮かべるのはその痛みを鎮めることです。
身体に痛みを感じた時、湿布薬を貼ったり、炎症止めや痛み止めの飲み薬を服用したりすることで一時的には痛みを感じなくすることができます。
その薬が無くなれば、当然また同じ症状が繰り返されることになり、この先一生薬を手放せないのか…と気持ちが落ち込んでしまうこともありますよね。
同じ薬を服用し続けて、効果が薄くなったらどうしようと不安に感じることもあるでしょう。
そこで解決しておきたいのは、それらの痛みが何に起因しているのかを突き止めて、根本的な原因にアプローチする方法はないか?という部分ではないでしょうか。
右と左で首が回る可動域が違う、寝ている時も腰痛や背中の張りが取れない、忘れた頃に肋骨が痛い日があるなど、それらの原因が姿勢や歪んだ骨格にある場合、改善できる余地がたくさんあります。
正しい姿勢で過ごす時間を長く続けていけば、自然と筋肉も体に負担の少ない状態で動かせるようになり、結果的にトラブルが起こりにくい、起きても自然治癒力でカバーできる体質を手に入れることに繋がっていきます。
わかば接骨院でも、猫背が原因の痛みや不調に関する相談を受け付けております。