椎間板ヘルニアについて
椎間板ヘルニアは、ぎっくり腰と並んで衝撃的な痛みを伴う腰の症状のひとつです。
人間の背骨は、ブロック状の骨がいくつも積み重なって構成されています。
このブロック状の骨同士をつないでいるのが、椎間板という軟骨なのです。
椎間板があることによって、腰をひねったり背中を曲げたりといった動作が可能になります。
椎間板ヘルニアは、何かのきっかけでこの椎間板が外に突出したり、押しつぶされて外にはみ出てしまった状態のことを指します。
背骨からはみ出た椎間板が、周囲の神経に当たって刺激することで、痛みが出たり椎間板ヘルニア特有の下肢のしびれが発生するのです。
椎間板ヘルニアは、腰の病気として知られていますが、背骨であればどの部分でも起こる可能性があります。
しかし、腰は人間の動作の中心となる部分であり、立ったり座ったりするだけでも腰に負荷がかかっています。
そのため、腰は最も椎間板ヘルニアを発症しやすい場所でもあるのです。
椎間板ヘルニアのリスクが高まる生活習慣
椎間板ヘルニアは、腰に負担がかかる生活をしている人ほど発症リスクが高まります。
では、具体的にどのような生活習慣が椎間板ヘルニアを招くのでしょうか?
以下に椎間板ヘルニアの原因となる生活習慣を3つ挙げます。
①激しいスポーツ
プロのスポーツ選手には、椎間板ヘルニアを患っている人が多いです。
スポーツの多くは腰を曲げたり、ひねったりといった動きを必要とします。
例えばスキーの激しい腰のひねりやゴルフのスイングなどは、激しく腰に負荷をかけます。
また、バレーボールやバスケットボールといった思いっきりジャンプするスポーツも着地の際に、腰に大きな衝撃が加わります。
②運動不足
激しいスポーツは、腰に過剰な負担がかかるのでお勧めできませんが、適度な運動習慣は筋肉を鍛え、椎間板ヘルニアの予防・改善に役立ちます。
身体をあまり動かさずにいると、筋肉の緊張状態が続き、次第に柔軟性が失われていきます。
すると血行も悪くなって、腰に疲労物質が溜まりやすくなり椎間板ヘルニアを引き起こすきっかけになってしまうのです。
大切なのは少しずつでもいいので、体を動かす習慣をつけることです。
1週間に1回だけ1時間運動をするよりも、毎日寝る前に5分間ストレッチをする方が血行改善や筋肉の柔軟性を維持するのに効果的です。
椎間板ヘルニアは、生活習慣を見直し、適切な治療を受ければ早期につらい症状を改善することができます。