疲れが溜まると肩がこる?
疲労と肩こりは密接に関係しています。
一日の疲れがどっと押し寄せてくる夕方や夜になると、肩こりがひどくなることがありませんか?
また、長期間にわたり睡眠不足が続いていたり、ハードな仕事に従事している人は常に疲労を感じているため、肩こりも慢性化しているケースが多いです。
今回は、疲労と肩こりの関係についてご紹介します。
疲労の種類について
疲労は、その原因や疲労が蓄積する場所によって以下のような種類に分けられます。
筋肉の疲労
長距離マラソンを走った後に、全身がどっと疲れて動けなくなることがありますよね。
筋肉を鍛えるためには適度な負荷を筋肉にかけ続ける必要がありますが、負荷が過剰な場合筋肉疲労や筋肉を傷めることがあります。
これはマラソンのような激しい運動をした場合にだけ起こるわけではありません。
デスクワークや家事労働などで、長時間同じ場所に負荷をかけ続けていると筋肉が疲労します。
一時的な筋肉疲労であれば、しばらく休養することで回復します。
しかし、十分な休養も取らずに筋肉に負荷がかかる状態が長期間続けば、疲労は慢性化します。
柔軟性に富んだ健康な筋肉は、毛細血管から全身に血液を運んでくれます。
筋肉疲労が慢性化してくると、筋肉が縮んで硬くなり血管が圧迫されて血流が悪くなります。
体内の老廃物や疲労物質が外に流れにくくなり、必要な栄養素も補給できないのです。
そしてますます身体に疲労が溜まり、血流が悪くなるという悪循環に陥ります。
精神的疲労
精神的疲労とは、いわゆる「ストレス」のことです。
「今までストレスをいちども感じたことが無い。」という人はいないのではないでしょうか?
仕事上の悩みや友人・恋人との関係、将来への不安などストレスの原因となるような問題はたくさんあります。
ストレスとは、さまざまな外部の刺激から身を守るために備わっている体の防御反応のことです。
ストレスの感じ方は個人差が大きく、ある人にとっては何でもない出来事でも別の人にとっては強いストレスに感じてしまうこともあります。
人間はストレスを感じると、交感神経が活発になりアドレナリンやコルチゾールといったホルモンを分泌します。
これらのホルモンは、脳を興奮させて筋肉や消化器官の動きを活性化させます。
この状態が長く続くと、常に体が緊張して休息をとることができなくなり、疲労してくのです。
適度なストレスはやる気向上に繋がりますが、ストレスが溜まり過ぎると体に不調をきたすことがあります。
具体的には、
・倦怠感
・疲労感
・便秘や下痢など消化器官の病気
・首や肩のコリ
・風邪をひきやすい
などが挙げられます。
特に背中から首・肩はストレスの影響を受けやすく、ストレスが蓄積すると肩こりが発症することも少なくありません。
病的疲労
病的疲労とは、病気が原因で疲労状態になっていることを指します。
病気の症状が引き金となって疲労がたまっているため、病気自体を治療しなければ疲労感は消えません。
それどころか病気の悪化とともに疲労感も強くなる恐れがあります。
肩こりと疲労の関係について
肩こりは、首や肩の血行が悪くなり疲労物質や老廃物が溜まることで痛みが生じます。
長時間同じ姿勢をしていたり、精神的な苦痛が強い場所にいると筋肉が硬くなって肩こりが発症しやすくなるのです。
筋肉が硬くなると血管が圧迫されるので、疲労物質が蓄積されやすくなります。
特に、日常的に疲労を感じている人は注意が必要です。
「最近何をしても楽しくない…」「疲れてしまって休日は何もしたくない…」このような状態に心当たりがある人は、知らず知らずのうちに体に疲労がたまっている可能性があります。
疲れの蓄積と共に肩こりも治りづらくなり、常に疲労と肩こりに悩まされるようになってしまう危険性があります。
疲労は早めに解消する
疲労を蓄積しないために最も重要なのは、疲れを感じたらその都度しっかりと解消することです。
以下にご紹介する疲労回復方法の中から、自分に合ったやり方を組み合わせてみましょう。
睡眠
睡眠不足は、疲労の大きな原因のひとつです。
逆に睡眠不足を解消すれば、疲労回復に大きな効果があります。
睡眠は、日中に溜め込んだ筋肉の疲労や脳の疲れを回復するために必要です。
1日に必要な睡眠時間は6~8時間ですが、必ずしもこの時間を守らなければいけないというわけではありません。
本人が「睡眠は十分とれているな」と感じていれば6時間より少なくても問題ありませんが、日中睡魔に襲われたり、寝ても疲れが取れていないのであれば、睡眠が不足している可能性が高いです。
日本人は世界的に見ても睡眠が足りていない人が多いというデータもあります。
自分の睡眠時間、睡眠の質を見直してみてください。
入浴
入浴は、肩こりの原因となる血行不良を解消し、リラックス効果も期待できます。
また、睡眠までの体のリズムを作ることもできます。
就寝前の入浴なら、40度前後の熱すぎない温度にしましょう。
ストレスで興奮状態にある体を、副交感神経を優位にして落ち着かせることができます。
スポーツ
身体を動かさないと、筋肉が硬くなりやすく老廃物を排出しにくくなります。
過度なスポーツは、余計に疲れてしまう可能性がありますが、適度なスポーツはむしろ健康増進のためにも積極的に取り入れましょう。
運動して身体を動かすことで、血行改善に繋がり、ストレス解消にも効果を発揮します。