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院長の須﨑です。
増加する子供の肩こりと原因
肩こりというと、お父さんやお母さんが肩をもんでいるイメージで「大人がなるもの」という印象が強くありますが、最近は小学生の子供たちの間にも「肩こり」が増えています。
外で遊ぶことが少なくなり長時間ゲームやスマホに夢中になる、受験勉強やお稽古などで座っている時間が長いといった生活スタイルの変化は子どもたちの体に起きる症状にも関わっているのです。
体を動かすことが少ない
筋肉疲労の回復が早い子どもは悪い姿勢を続けていても、その後体を動かすことで筋肉疲労が比較的簡単にほぐれ、肩こりを起こすことは少ないと言われています。
しかし体を動かすことが少ないと筋肉疲労は蓄積され、子どもの小さな体はバランスを崩し肩こりの原因となります。
子どもが感じるストレス
塾通いやお稽古などが続き子どもの生活はとても忙しくなっています。
そうした毎日に加えて親の過剰な期待などにも「ストレス」を感じてしまう子どもが少なくありません。
ストレスで筋肉の緊張状態が続いてしまうと首や肩回りの筋肉が硬くなり、肩こりを引き起こす原因となります。
肩こりが子どもの成長に及ぼす様々な影響
肩こりは子どもの生活や体調に影響するだけではなく、その後の子どもの成長にも様々な影響を及ぼします。
学習意欲や集中力の低下
筋肉が緊張し続けることで肩の痛みだけでなく頭、首、腰、背中と痛みが広がることがあります。
体の痛みが続き集中力が持続せず、学習意欲や気力が低下してしまいます。
睡眠不足、睡眠不足による情緒の不安定
筋肉が緊張し続けると交感神経の作用から人は興奮状態が続くことになり、ぐっすりと眠ることができません。
睡眠不足から怒りっぽくなるなど、情緒の安定に問題が出ることがあります。
視力の低下
肩の痛みから姿勢が前のめりになり、目と机の距離が近くなると視力の低下を引き起こす可能性が高くなります。
視力の低下により目の疲労が蓄積されやすくなりますが、目の疲労は肩こりに影響しています。
肩こりが原因の視力の低下がさらなる肩こりを引き起こすのです。
子どもの「肩こりサイン」を見逃さないで
「肩がこる」という状態を子どもは的確に表現できなません。
肩こりは手で触ってみると、肩や首周りの筋肉がいつもより固く盛り上がっている状態なので、直接子どもの肩に触れ大人が確かめることは肩こりを見逃さないために大切です。
入浴時、子どもを抱きしめる時など、スキンシップを有効に利用しましょう。
その他にも子どもの日常生活に見られる「肩こりサイン」があります。
・勉強中の机に向かう姿勢が悪くなった
・ゲームやスマホに熱中する目と画面が近くなった
・まっすぐ立っていると首が傾いているようで、肩の高さが左右で違う
・猫背になり、うつむいていることが多い
・外遊びや学校での運動を嫌がるようになった
・首を回すことがおおくなり、肩の周辺を触っている
・朝なかなか起きられず学校に遅刻をする
いつもと違う子どもの様子を見逃さず、症状のある時には子どもに肩の違和感について問いかけてみましょう。
大人とは違う子どもの肩こり改善方法
子どもが肩の痛み、肩こりを訴えた場合、まずはご家庭でできるセルフケアを取り入れてみましょう。
子どもの肩こり解消には日常生活の改善が効果的です。
正しい姿勢を意識する
長時間同じ姿勢を取り続けることを避けるために、ゲームやテレビを見る時間を決め、医意識的に休憩時間を取るようにしましょう。
ゲーム、読書、スマホ画面を見る時など、寝転んだり、背中を丸めて画面をのぞき込んだりすると脊椎に負担がかかります。
机に向かって勉強に集中しているときなど、子ども自身が姿勢を意識することは難しい場合もあるので、大人が声をかけて注意をすることも大切です。
できるだけ体を動かす機会を増やす
ストレッチ体操など体を動かすことで丸まっていた姿勢が伸び、全身の血流が良くなり、筋肉の緊張状態もほぐれます。
子どもは筋肉疲労の回復が早いので、ストレッチ体操は有効に作用します。
学習机の高さ、ランドセル・かばんの重さ
子どもの成長は早いものです。
子どもの体に適していない学習机を使い続けると悪い姿勢が続いてしまいます。
また、小さいうちはダイニングテーブルで母親と一緒に学習する子どももいるでしょう。
テーブルと子どもの体に適したイスを用意するなど、大人用に設計されたダイニングテーブルを子どもが無理なく使うための準備が必要です。
学校へ通う子どもの荷物は教科書や書道道具、運動靴など意外なほどに重くなっています。
左右どちらかの手に持つことを癖にしてしまうと、筋肉が強張り肩こりの原因となるので、複数の荷物を持つ場合は両手で持ち、肩に掛けるタイプは左右交互に掛けるなどの工夫が必要です。
子どもの体はとてもデリケートです。
肩こりだからと安易な考えで大人と同様に強いマッサージを行うと症状が悪化してしまう恐れがあります。
肩こりの症状がひどい場合は、すぐに専門機関の診断を受けるようにしましょう