筋肉と代謝の関係
代謝とは人間の身体に取り入れたものを、体内で消費したり栄養素を吸収して、脳・内臓・筋肉・皮膚・髪などを作る一連の流れのことを指します。
人間の身体は60兆個ほどの細胞からできていて、そのうちの500憶個程が代謝によって1日で生まれ変わっているのです。
これは代謝の中でも体を作るための代謝であり、いわゆる「新陳代謝」のことです。
代謝にはもう一つあり、体を作るのではなくエネルギーを消費することも代謝と言います。
人間は生きているだけでエネルギーを消費しています。
例えば、体温を一定に保ったり、体を動かしたり、脳を使って考えたりするなどの動作にはすべてエネルギーが必要なのです。
この消費系の代謝の中で7割以上を占めるのが「基礎代謝」です。
基礎代謝は安静にしていても消費されるエネルギーで、筋肉の量が1キロ増えると13kcalの基礎代謝が増えます。
つまり筋肉を鍛えると、基礎代謝が上がって全身の代謝が良くなるということです。
代謝が下がると
代謝が下がることによって、以下のような問題が起きる可能性があります。
●太りやすくなる
「代謝が下がるとダイエットがうまくいかなくなる」という話を聞いたことがありませんか?
代謝が下がると摂取したカロリーを効率よく消費することができず、運動をしても痩せにくい体になってしまうのです。
特にダイエットをしている女性にとっては、食事制限をしたりスポーツをするよりも代謝をあげるようにした方がスムーズにやせることができます。
●腰痛・肩こりなどの悪化
代謝は腰痛や肩こりをはじめとする痛みにも、深くかかわっています。
代謝が悪いということは全身の筋肉量が少なく、血行も悪いということです。
身体に老廃物が溜まりやすくなり、疲労回復力も落ちてしまいます。
腰や肩、膝などを酷使していたり、普段から運動習慣がない人は特に痛みを発症することが多く、代謝の低下によって治療にも時間がかかってしまう恐れがあります。
代謝をあげる食事
代謝をあげるために、食事から見直してみましょう。
脂っこいものや高カロリーのものは、トータルカロリーが増えてしまいますし、代謝を阻害する働きがあるので、食べすぎには注意が必要です。
トウガラシに含まれているカプサイシンにも、脂肪燃焼効果があります。
辛い食材はそれだけで、全身の血行が良くなるので代謝が上がる食材として知られています。
ただし、辛いものは刺激も強いため摂りすぎると他の場所に悪影響が出る可能性があります。
また、日本の女性は鉄分が不足しがちです。
鉄分が不足すると筋肉に酸素を届けることができなくなり、エネルギー代謝が落ちてしまいます。
鉄分は海藻類やホウレンソウ、レバーに多く含まれているので意識して摂取するようにしてください。