肩こりの一因は運動不足?
肩こりは、肩周辺の血行不良や体の老化などが原因で発症します。
肩こりの主な症状として、「痛い」「重い」「だるい」「動かしにくい」「張っている」「息苦しい」などが挙げられます。
肩の様々な不調を自覚しながらも、これといった処置をせずに放置していると慢性化した肩こりになる恐れがあります。
肩こりになりやすい生活習慣を送っていると、若者でも慢性的な肩こりに悩まされることになります。
肩こりになりやすい生活習慣のひとつに、「運動不足」があります。
運動には、
・新陳代謝を促進する
・筋肉を鍛える
・心肺機能の強化
・血管が柔らかくなる
・基礎代謝が上がる
・肥満の防止
・ストレス解消、うつ病の予防
といった効果があります。
つまり、運動は健康な体を維持するために非常に重要なのです。
運動不足になると、心機能が低下し血液を体に送る力も落ちてしまいます。
これは筋肉の柔軟性にも作用しており、新機能の低下によって十分な栄養が血管、筋肉に行き渡らなくなります。
それによって、筋力の低下・血行不良・老廃物の蓄積が重なって肩こりが起こるのです。
運動のやり過ぎもNG
肩こりを解消するためには、適度な運動が必要です。
「適度な運動」といっても必要な運動量は、
・性別
・体力
・年齢
・体重
・過去の運動経験
・健康状態
・生活習慣
といった要素によって個人差があります。
運動をすることはいいことですが、やり過ぎは禁物です。
ある調査によれば、全く運動しない人に比べて運動を日常的にする人の方が健康寿命が長いという調査結果が出ているものの、強すぎる負荷の運動や長時間の運動を続けた場合も死亡率が高くなることが分かっています。
運動によって筋肉に負荷をかけると、筋肉の細胞が壊れ、それが回復する際に今までより細胞が増えて筋肉が鍛えられていきます。
しかし、強い負荷を毎日かけ続けていると、壊れた細胞が回復する時間が無く、筋肉が痛んで弱くなってしまいます。
また、運動は心肺機能に負荷をかけて鍛える効果もありますが、運動をやり過ぎると心臓病や脳血管疾患の発症率が高まってしまうこともわかっています。
さらに、「活性酸素」を増やす働きがある有酸素運動は、増えすぎると遺伝子や細胞膜を酸化させて、老化を早める恐れがあります。
次のような状態になっているときは、運動量が多すぎる可能性があります。
・疲労感が取れない
・体重が急激に減少した(1か月で2kg以上)
・風邪をひきやすい
・精神が不安定になった
・やる気が起きない
・睡眠をとっても体が回復しない
ひとつでも心当たりがある場合は、いちど自分の運動量や運動の仕方を見直した方が良いです。
肩こりに効果的な運動
肩こりは、血行不良により肩・首周辺に溜まった老廃物が流れなくなり、筋肉が緊張して痛みが出ます。
肩こり解消のためには運動が効果的ですが、どのような運動が良いのでしょうか?
おススメは「有酸素運動」です。
運動には「有酸素運動」と「無酸素運動」があり、有酸素運動は体の中に酸素を取り込みながら行う運動のことです。
筋トレのような「無酸素運動」は、筋肉の状態が良くない肩こりの時に行っても逆効果になる可能性があります。
大きな筋肉を使うので、広範囲の血行が良くなり脂肪燃焼にも効果があります。
有酸素運動の中でも「ウォーキング」は、筋肉への負荷が適度です。
有酸素運動のポイントは、「20分以上続けること」です。
運動を始めてから20分程度経過したあたりから、脂肪の燃焼が始まります。
20分以上継続して運動をするのが難しい場合は、5分、10分と少しずつ時間を伸ばしていきましょう。
有酸素運動は、ストレス解消にも有効なのでストレスが原因で筋肉が緊張している人にもおすすめの運動方法です。
セルフ肩こりマッサージ・体操
【肩こりマッサージ1】
①左手の人差し指・中指・薬指を右側の耳の後ろにあてます。
②適度に圧をかけながら、三本の指をゆっくりと下におろします。
③そのまま下した位置で、指をぐるぐると10回程度回します。
④その後①の部分に戻ってぐるぐると10回程度回します。
⑤反対側も同様に行います。
【肩こりマッサージ2】
①肩の力を抜いて、腕を下に下げます。
②右肩の中央部を左手で「イタ気持ちいい」くらいの強さで押します。
③ゆっくりと深呼吸をして、息を吐くときに②を押すのを3回程度繰り返します。
④腕をゆっくりと挙げて後ろに回します。
⑤方全体を軽く揉んでほぐします。
⑥反対側も同様に行います。
【肩の体操1】
①リラックスして腕を降ろし、両肩を10回程度上げ下げします。
②両肩をぐっと後ろに引いて、前に戻します。
③腰に手を当てて、肩で丸を描くように5回程度回します。
④これを1回3セット行います。
【肩の体操2】
①左手で右の肩を押さえます。
②左手で押さえたまま、右肩をぐっと上げて脱力します。
③反対側も同様に行います。
運動やストレッチを継続することで、肩こりが改善していく可能性が高いです。
運動と共に接骨院などの専門機関も利用すると、より効率よく治療が進められます。
わかば接骨院でも、肩こりの治療を行っております。