肩こりになる要因について
たくさんの人が肩こりに悩まされていますが、その要因の多くは日常生活の中に隠れています。
肩こりが発症する原因を一つに絞ることは難しく、複数の要因が重なって症状が現れます。
また、遺伝的な要素・体質・体型・老化なども肩こりの発症に関わってきます。
症状が重くなってくると、頭や顔面にも痛みが現れることがあり、全身に症状が広がっていきます。
今回は、どのような生活習慣が肩こりの発症につながるのか、予防することはできるのかについてご説明していきます。
生活スタイルと肩こり
以下にご紹介するような生活スタイルが原因で、肩こりが発症する確率が高まります。
①長い時間同じ姿勢を保っている
毎日長時間同じ姿勢を続けている人は、肩こりを患っていることが多いです。
特に読書や手作業をしているときは、首を前に突き出したような姿勢になりがちです。
このような姿勢は、普通に首をまっすぐにしている時よりも肩や首への負担が大きく筋肉に疲労が溜まりやすくなります。
長時間同じ姿勢で作業をするような職業の人に、肩こりが多いのはこのためです。
予防策としては、身体を一定時間おきに動かして血流が滞らないようにすることが大切です。
座り仕事の人は、立ち上がって歩きながら首や肩を動かすのが効果的です。
上半身を伸ばしたり捻ったりするだけでも、筋肉のこわばりを防ぐことができますよ。
②目の疲れ
パソコンやスマホの画面を見続けていたり、細かいものを見ていると目に負担がかかります。
人間が物を見る時には、目の周りの筋肉が使われます。
長時間目に負担がかかる作業をしていると、目の筋肉が緊張して眼精疲労を引き起こします。
目の周囲の筋肉と肩の筋肉は近くにあるため、目の筋肉に疲労が蓄積するとそれが肩にも伝わり、肩こりや頭痛が発症するのです。
眼精疲労を防ぐためには、目を休ませることが大切です。
パソコン作業の場合は、1時間に1回は目を閉じてゆっくりと深呼吸をして目を休ませます。
「目が乾いてきたな。」「目が疲れたな。」と感じたら、ドライアイや充血に効果のある目薬を使ってみましょう。
なかなか休憩を取るのが難しい人は、瞬きを意識的に行うか少し遠くを見つめるだけでも目をリラックスさせることができます。
③ストレス
「ストレスは万病のもと」とよく言われますが、肩こりも例外ではありません。
ストレスが多い生活を送っていると、自律神経のバランスが崩れていきます。
自律神経は、人間の血管や内臓など全身にあり、消化吸収・分泌など生命活動を維持するための動きを無意識的行ってくれる神経のことです。
自律神経は、活発な時に働く交感神経と、リラックスしているときに働く副交感神経があります。
このふたつの神経のバランスが保たれていると、健康な体を維持することができます。
強いストレスにさらされていると、自律神経が影響を受けてバランスが乱れてしまうのです。
ストレスが多いと交感神経が優位になりやすい傾向にあり、常に興奮状態になります。
筋肉も無意識緊張状態になり、血行不良から肩こりを発症するのです。
まじめな性格やナイーブな人は気づかないうちにストレスを溜めて、体調を崩してしまいます。
ストレスは溜まり過ぎる前に解消することが大切です。
自分なりのリラックス方法を見つけて、緊張を緩和できるようにしましょう。
④冷え
体が冷えると、全身が血行不良になり、筋肉がこわばって肩こりになりやすくなります。
そのため、冬場になると肩こりが悪化したり、夏にクーラーの効いた部屋で長時間過ごすと肩の痛みを感じることがあるのです。
冷えによる肩こりの重症化を防ぐためには、「体を冷やさないようにすること」です。
冷えてしまってから温めるよりも、冷やさない工夫をすることが重要なポイントになります。
冬は、防寒対策をしっかりとし、必要に応じて背中や肩にカイロを貼りましょう。
首を出していると肩こりになりやすいので、タートルネックを着たりマフラーを巻くのがおすすめです。
また、冷えは足元からくることが多いので、厚手のタイツや靴下で足元を冷やさないようにするのも冷え予防になります。
クーラーが効いた部屋に入る時は、カーディガンやストールを羽織って肩を冷やさないようにしてください。
汗をかいた服を着て、クーラーの効いた部屋に入ると余計に冷えるので、夏場は下着だけでも着替えを準備しておくと良いです。
さらに、入浴は血管を広げて血流を促進し、疲労物質の排出も促してくれるので、シャワーで済ますのではなくきちんと湯船に入りましょう。
なお、暑すぎる温度の湯船に入ると交感神経が活発になり、リラックスすることができません。
お風呂の温度は38度~42度に設定し、ゆっくりと10分以上浸かるようにしましょう。
肩こりは、「命にかかわるような病気じゃないし…」と放置されがちですが、悪化すると日常生活にも支障が出ます。
肩こりが慢性化すると、寝ている時も起きている時も常に不快な症状に悩まされることになります。
そうなる前に適切な処置を施し、慢性化を防ぎましょう。
わかば接骨院でも、肩こりの治療を行っております。