今や国民病とも言われ、日本人の約80%が経験したことがある腰痛は、デスクワーク中心の生活が原因なだけではありません。
社会的ストレスなどの精神的な不安を抱え、心の問題が原因で起こる“心因性腰痛”はご存じでしょうか?
今回は、そんな腰痛について、原因や緩和する方法などもご紹介したいと思います。
腰痛のお悩みを抱えている方、家事や育児をするのも本当に大変で辛いですよね。
ご参考になれば幸いです。
腰痛について
腰痛は大きく2つに分けられます。
①急性腰痛
代表的なのは「ぎっくり腰」で、何らかの動作をした瞬間に動けなくなる程の強烈な痛みが起こります。
咳やくしゃみの時にも痛み、寝返りをする際にも痛みが出て辛いでしょう。
強い痛みはありますが、痛みが引くのも回復するのも比較的早いケースが大半です。
②慢性腰痛
腰の痛みが三ヶ月以上続く状態を慢性腰痛と呼びます。
慢性腰痛の場合は、長時間同じ姿勢でいたり、座り続けていると筋肉に負担をかけ続けてしまいます。それがコリに繋がり血行不良を起こし血液が十分に行き渡らない状態になります。
鈍痛を感じたり、常に腰が張ったり重いと感じ、動かすと鋭い痛みが走るなどの症状が出ますが、痛みの強さには個人差があります。
急性腰痛に比べると、回復にはかなりの時間がかかり、回復しづらいでしょう。
腰自体が腰痛の直接の原因というばかりでなく、姿勢や骨格、骨盤や内臓の歪み、便秘や下痢、ストレスなどが原因となる場合が多いです。
腰に異常がない、もしくは既に改善しているのに痛みが続く場合などは、ストレスが影響を与えている心因性腰痛の可能性が高く、これも慢性腰痛の一種です。
ストレスが腰痛を引き起こす原因とは?
痛みを抑えるのに関わる神経伝達物質として“ドーパミン”や“セロトニン”というものがありますが、どちらも痛みを抑えるのに関連しています。
腰から脳へ痛みの信号が伝達されると、脳内でドーパミンが放出されて、痛みを脳に伝えるのが抑えられますが、長期間ストレス下にあると、脳内のドーパミンが放出されにくくなり、セロトニン等の分泌も低下してしまいます。それにより痛みを抑えられなくなって、痛みを強く感じてしまったり痛む状態が長引いてしまうのです。
私たちは家庭環境や労働環境など様々なストレス要素が周りにある中で日々暮らしています。
ストレスの感じ方はそんな状況だけでなく、完璧主義や頑張り過ぎること、悲観的や頑固などの個人の性格によってもストレスの影響を受けやすくなってしまう場合があります。
例えば激しい痛みを伴う腰痛を経験した場合に、あんな痛みは二度と味わいたくないといった恐怖心から、腰をかばい運動を敬遠した結果、運動不足になってしまい、筋力が低下したり筋肉が上手く動かせなくなって、腰に負担が集中してしまい、痛みを起こしたり、腰痛が悪化してしまうケースもあるのです。
心因性の腰痛、緩和への近道とは?
ストレスをいかに発散できるかどうかがキーポイントになります。
例えば、休息を取ること、好きな香りを使って睡眠環境を整えること、美味しい食事を摂ったり、好きな場所へ出掛けるなど、自分に合ったストレス発散できる方法を見つけて、改善していけると良いですね。
運動不足になってしまわない様に、ウォーキングなどの軽い運動を続けることは、ストレス発散にも効果が期待できるのでオススメです。
あまり症状が改善しない場合や辛い時にはカウンセリングなどを受けて、ネガティブな思考や、感情的に決めつけること、痛みに対して間違った思い込みをしているなど、それを正しい方向へ気づかせてもらう事も効果的でしょう。
まとめ
腰痛が長引いていると感じたら、ストレスによる心因性の腰痛かもしれません。
自分の心に耳を傾けて内なる声を聞き、時には身体の緊張をゆるめて、ゆっくりと休んだり、自分の好きな場所で好きな音楽を聴くなど、ストレスを上手く発散できると、痛みも緩和に近づくでしょう。
日々の暮らしを快適に楽しめるように願っています!