危険な足の痺れ
足の痺れは大きく分けて二種類あり、長時間正座をしていた時にビリビリとするような感覚の痺れと、手や足に力が入りにくくなってしまう麻痺があります。
ビリビリした痺れだけのこともあれば、運動障害を伴う麻痺だけがあることもあります。
もちろん、両方の症状が同時に現れる可能性もあります。
痺れがあると、思うように体を動かすことができなかったり、一つの動作に非常に時間がかかったりします。
痺れが発症する頻度や痺れている時間の長さによって、原因は様々です。
また、痺れだけでなく痛みも併せて起きる場合もあります。
腰痛や足の痛みが同時に起こっている際は、痛みの原因を突き止めてそれを治療することで痺れも改善していく可能性があります。
足の痺れの原因
足の痺れを発症する原因として、以下のようなものが挙げられます。
●足根管症候群
足根管とは足の中を通るトンネルのような管で、足根管の中には足の指を曲げる腱があります。
この足根管が圧迫されて足の裏にしびれが出てくることを足根管症候群と言います。
足根管症候群は、サイズがあっていない窮屈な靴を履き続けていたり、ガングリオンができていると発症します。
また、足首の捻挫や打撲をきっかけにして、症状が出てくることもあります。
治療は、痛みが出ていれば痛み止めを使用し、湿布で症状を和らげて経過を観察します。
しばらく様子を見て、症状が改善しないようであれば圧迫している部分を解消する外科的手術が行われます。
●梨状筋症候群
梨状筋はお尻にある筋肉で、この筋肉が坐骨神経を圧迫することによって痺れや痛みなどの症状が出ます。
梨状筋症候群の主な症状は、お尻から太もも、ふくらはぎ、足先までの痺れと痛みです。
長時間の立ち仕事やデスクワークなど同じ姿勢をとり続けている人に発症しやすく、男性に比べて女性の患者の方が多いのが特徴です。
梨状筋症候群の治療は、急性のものか慢性のものかによって変わります。
急性の場合はまず安静にして、神経ブロックと鎮痛剤によって痛みを落ち着かせることが重要です。
一般的な治療としては、痛みの引き金となる筋肉の緊張をほぐすために、患部を温めたり電気治療が行われることもあります。
慢性的な症状には、ストレッチやマッサージが効果的です。
緊張しやすい筋肉をほぐして、血行を促進することで症状が緩和していきます。
症状に合わせた治療を
足の痺れは症状が出る部位や期間、痛みがあるのかなどによって原因や治療法が違います。
痺れによって日常生活に支障をきたしていたり、長期間にわたって痺れが続く場合はできるだけ早く専門医に相談しましょう。
疲れを溜めないようにし、健康的な生活を送ることも大切です。