肩こりがひどくなる前に
肩こりは、日本の国民病と言われるほどたくさんの人が悩まされている症状ですよね。
ひどい肩こりは、腕を上げることもできなかったり、眠れないほどズキズキと痛むこともあります。
また、一度治ったと思ってもまたすぐに再発するのが肩こりのツラい所でもあります。
肩こりの慢性化や再発を防ぐためには、早期の治療と毎日の予防が大切です。
食生活と肩こりについて
肩こりは、食生活の影響を多大に受けます。
胃や大腸といった消化器官の状態が悪くなると、肩こりが悪化します。
「胃と肩こりに何の関係があるの?」と思われるかもしれませんが、胃を作っている筋肉は肩の筋肉と繋がっているため、胃が不調になると肩の筋肉にも影響が出ます。
時には、肩こりの陰に重大な胃の疾患が隠れている可能性があります。
特に左肩が集中的に痛い人は、一度消化器内科で胃の検査をしてもらうことをおすすめします。
胃に特別な疾患が無くても、少し胃が疲れていたり外食が続くと胃が荒れて肩こりになる可能性があります。
胃の不調を防ぐために以下の食習慣を意識してみましょう。
◆暴飲暴食を避ける
高カロリーな食事を続けていると、胃を疲れさせてしまいます。
特に、ストレスを食べることや飲むことで解消するタイプの人は要注意です。
ただでさえストレスで胃が疲れているのに、さらにそこに食べ物を放り込んだらますます胃が荒れてしまうからです。
「胃が疲れているな」と思ったら、食事は腹八分目に抑えるようにしましょう。
◆消化にいいものを食べる
肉や油などの消化に悪い食べ物は、血液をドロドロにします。
血液がドロドロになると血行不良になり、肩こりが悪化する恐れがあります。
血液をサラサラにするのは、EPAやDHAが豊富に含まれたアジ・サバ・イワシといった魚です。
肉類は、消化も悪いため、胃への負担も大きいです。
肉や油ものを食べる時は野菜と一緒に食べると、消化を助けて食べ過ぎを防ぐこともできるのでおススメです。
デスクワークの肩こり予防には
一日中パソコンとにらめっこしているような仕事の人は、特に肩こりになりやすいです。
ほとんど姿勢を変えることなく作業をし続けるため、筋肉が固まり血行不良になってしまうのです。
肩こりを我慢しながら作業を続けていると、作業効率も低下し、長時間働かなければいけないという悪循環に陥ってしまいます。
仕事が原因の肩こりは毎日の積み重ねによるものなので、放置するとどんどん悪化していきます。
ここではデスクワークによる肩こりを予防する方法をご紹介します。
◆筋肉をほぐす
デスクワークをしながら、簡単に筋肉をほぐす方法があります。
1時間に1回程度、ぐっと力を入れながら肩を上げます。
その後、一気に脱力して肩の緊張をほぐします。
これは肩だけでなく、肩甲骨にも応用できます。
肩甲骨を目いっぱい後ろに引いて、ふっと力を抜くと肩甲骨や背中に溜まっていた緊張がほぐれますよ。
◆姿勢を改善する
長時間画面を見ながら作業をしていると、どうしても姿勢が悪くなります。
自分では気付きにくいので、他人にチェックしてもらうと分かりやすいですが、首が前に出て猫背気味になっている人が多いのではないでしょうか。
猫背はストレートネックの原因になり、重度の肩こりに繋がります。
正しい座り姿勢のポイントは
・椅子の背もたれにお尻が当たるように深く腰掛ける
・脇を締めて操作をする
・おへその少し下の丹田を意識する
・ディスプレイと目は40cm以上離す
・背筋を伸ばす
です。
このポイントを意識するだけで肩こりの改善に効果を発揮します。
取り入れやすい肩こりストレッチ
肩こりは、運動不足や筋肉疲労の蓄積によって悪化していきます。
筋肉を使わない習慣が身に付くと、どんどん筋肉の柔軟性が失われていきます。
「なかなか運動ができない…。」という人にも取り入れやすい、肩こり予防・改善のストレッチをご紹介します。
<肩こり・首コリに有効なストレッチ>
①頭を左側に傾けます。
②そのまま右肩をぐっと下に下げます。
※ここで首から肩がしっかりと伸びているのを感じましょう。
③そのまま20秒伸ばし続けます。
④元の姿勢に戻して、楽な姿勢で10秒ほどリラックスします。
⑤反対側も同様に、伸ばして戻します。
<肩コリ・背中のコリに有効なストレッチ>
①体の前で両腕を軽く組みます。
②前方から引っ張られているような感覚で腕を前に出し、おへそをのぞき込みます。
※背中が伸びているのを感じながら
③そのままの状態を20秒程維持して、一度リラックスした状態に戻します。
④両腕を体の後ろで組んで、その手を思いっきり下に引きます。
⑤肩甲骨が中央に寄っているのを感じながら、20秒程ストレッチします。
<肩の前面から胸のコリに有効なストレッチ>
①壁の前で横向きに立ちます。
②壁側の手を上に挙げて、手のひらを壁につけます。
③壁側の足を一歩後ろに下げます。
④壁に体重をかけて、脇を伸ばします。
※壁についているのは手の平だけ。
⑤20秒~30秒程その状態で保ちます。
⑥少しずつ腕の角度を変えて、全体を伸ばします。
⑦反対の腕も同様に行います。
今回ご紹介したもの以外にも、自分でできる肩こり解消方法はたくさんあります。
自分に合った方法を見つけて、少しでも肩こりを治していけると良いですね。
わかば接骨院でも、肩こりの治療を行っております。