肩こりの原因は季節で変わる
肩こり持ちの人は、一年中肩のコリや痛みに悩まされていますよね。
肩こりの主な症状は、
・肩・首周辺の痛み
・肩や頭の重み
・鎖骨や背中の痛み
・腕や肩の痺れ
・腕が上がらない
・首や肩の動きが悪い
・眼精疲労
・頭痛
・めまい
・吐き気
などです。
痛みの種類や度合いは年間を通して変わるわけではないのですが、実は季節ごとに肩こりがひどくなる要因は異なります。
一般的に寒さが厳しくなる冬は、肩こりが悪化しやすいと思われがちです。
たしかに、冷えによる血行の悪化や、震えで体がこわばることで筋肉が硬くなり肩こりがひどくなります。
しかし、夏には夏ならではの肩こりが悪化する原因がたくさんあります。
今回は、夏の肩こりの原因と対処法についてご紹介します。
夏の肩こりの原因について
夏の肩こりは、以下のような原因で発症・悪化する可能性があります。
クーラーの影響
最近は、少し暑い日が続くとほとんどの会社や学校でクーラーがついていますよね。
長時間クーラーが効いた部屋で過ごすことになるので、クーラーの影響を強く受けることになります。
クーラーによって室内の温度が低くなっていると、だんだん全身が冷えていきます。
働いている場所によっては、直接クーラーの風が体に当たることがあります。
特に、デスクワークをしている人は、体を動かす機会が少ないため一度体が冷えると温めるのは難しいです。
体が冷えると、全身に十分な血液が送られなくなり、血管が収縮して肩こりがひどくなります。
人間の防御反応として、寒さが続くと体にぎゅっと力が入るようになって、緊張状態になりますます肩の痛みを感じるようになります。
薄着や肌見せファッション
夏になると、肩を思いっきり露出したオフショルダーやキャミソールを着用する機会が増えますよね。
肌を出している部分は、冷えやすいので肩こりにつながる可能性が高くなるのです。
外にいる時は、薄着で気持ちいいかもしれませんが、冷房の効いた室内に入ると外との温度差を強く感じます。
この温度差が大きいほど、体調悪化や体の冷えに繋がるのです。
血圧の低下
低血圧は、肩こり悪化の要因のひとつです。
夏に気温が上昇すると、血管が広がりやすくなり血液が流れる力が通常時よりも低下します。
このように夏の暑さから血管が広がり、血流が弱くなるため夏場は特に低血圧に注意が必要です。
低血圧になると、頭がぼーっとする、だるい、疲れやすいといった症状が出ます。
これがいわゆる「夏バテ」と言われるものです。
低血圧になると、血行が悪くなりやすく、老廃物の排出もスムーズに行われなくなるのです。
肩に蓄積された疲労物質が上手く流れなくなり、肩こりになりやすい体になってしまいます。
片頭痛
夏は、片頭痛の発生率が高くなる季節です。
片頭痛とは、何らかの原因で頭の血管が拡張することでその周囲の神経を刺激したり、炎症が起きたことで痛みが出るタイプの頭痛です。
気温の上昇により血管が広がりやすい夏場は、片頭痛が起こりやすいのです。
片頭痛で刺激される神経は、首や肩とも連動している神経なので、頭痛の発生とともに肩こりも悪化するという悪循環に陥ります。
夏の肩こり対策について
夏の肩こり悪化を防ぐためのポイントを2つご紹介します。
①冷やさない
肩こりが悪化する大きな理由が、冷えによる血流の悪化です。
気温が上がる夏は、薄着になったり冷たいものを食べる機会が増えたり、何かと体を冷やしがちです。
メロンやマンゴー、スイカなど夏に人気のフルーツやレタスやキュウリ、トマトといった生野菜も体を冷やしやすいです。
もちろん、暑さを和らげるためにこれらの食材を食べても良いのですが、体を冷やす食材ばかりを食べていると知らず知らずのうちに冷え性になってしまいます。
室内では、温度調節ができるようにストールや上着を用意して、肩周辺を冷やさないようにしてください。
また、冷たいモノばかり食べるのではなく、体を温める働きをする根菜類を食事に取り入れましょう。
ショウガやニンニクは、夏バテして食欲がないときでも食欲増進効果があるのでおすすめです。
夏だからこそ体を冷やさない工夫をしましょう。
②血行を促進させる
夏は、気温が高くなるため血管が拡張しやすく、その影響で血行が悪化します。
また、自覚が無くても体が冷えていることも少なくありません。
簡単に血行を促進する方法として、「入浴」があります。
夏場は、湯船に浸かるのが面倒で、シャワーで済ませてしまう人も多いのではないでしょうか?
シャワーだけだと、血行促進効果は少ないので、できるだけ湯船に浸かるようにしましょう。
湯船に浸かるだけで、全身の血行が良くなり、老廃物の排出も活発に行われるようになります。
また、マッサージやストレッチも固まった筋肉をほぐし、血行を改善する効果が期待できます。
ただし、片頭痛が起きているときは、痛みを余計悪化させる可能性が高いのでマッサージや湯船に浸かるのは避けてください。