日常生活で肩こりになる人
日本人は肩こりになることが多いと言われていますが、症状が強く出る人もいればすぐに改善する人もいます。
このような個人差が出る理由としては先天的な体質も無関係ではないものの、肩こりの多くは後天的な要因が関係している可能性が高いです。
肩こりは、どのような日常生活を過ごしているか、どのような動作をすることが多いかによって重症度に違いがあるのです。
肩こりになりやすい人の中に、「車の運転をする機会が多い人」が挙げられます。
トラックなどの長距離運転手や通勤・通学に車を使っている人、頻繁に遠くへ出かける機会のある人は、運転中や運転後に肩こりを感じることがあります。
頭痛が重症化するとめまいや吐き気を催す可能性もあり、安全な走行が維持できなくなる危険もはらんでいます。
「たかが頭痛。」と甘く見るのは非常に危ないのです。
しかし、「運転中は座っているだけなのにどうして肩が凝るの?」と思いますよね。
実は運転という何気なく行っている動作の中には、肩こりになる要素がたくさんあるのです。
今回は、運転がなぜ肩こりを引き起こすのかまた、運転による肩こりを予防する方法をご紹介します。
運転が肩こりに繋がる?
運転によって肩こりが発生する理由は、以下の3つの点が関係しています。
①姿勢
運転し慣れた車なら、車に乗り込んでシートベルトを締めて、ハンドルを握り発進するという一連の流れが出来上がっています。
あらためて自分が運転している時の姿勢がどうなっているかなんて確認することは少ないですよね。
しかし、実は運転している時の姿勢が肩に負担をかけている可能性があるのです。
リラックスできない姿勢で運転していると、肩に疲労が溜まり肩こりが起こりやすくなります。
シートの角度やハンドルとの距離が自分の体に合っていないと腕のだるさを感じたり、筋肉が突っぱっているような感覚になります。
いちどシートを調節すると、ずっとそのままでいることが多いと思いますが、実はその日の体調や疲労度によってリラックスできるポジションは変化します。
車に乗る際は、毎回自分がリラックスできているかどうかを確認し、シートや鏡の角度を調節しましょう。
②緊張
車の運転には、ある程度の緊張感がつきものです。
運転するという事は、交通事故を起こす可能性も交通事故に巻き込まれる可能性もあるのです。
特に、
・慣れない道路を運転する
・雨や雪で道路が滑りやすくなっている
・ぬかるみや工事中などで道路状況が悪い
・高速道路を運転する
・交通量の多い道路
・バスやトラックなどの後ろを走行する
といった状況下で運転しなければいけない場合は、身体に力が入り運転している間も非常に緊張します。
このような状況での運転を続けていると、身体に無駄な力が入り、筋肉が硬くなって肩こりが発症してしまうのです。
また、普段運転する頻度が少ない人は、運転する際に強く緊張するので余計に肩や背中のコリを感じやすい傾向にあります。
③目・首の疲労
車を運転する際に最も酷使するのは目です。
前後左右から何か飛び出してきたり、思わぬ動きをする車があった場合、それを対処しなければいけないからです。
目の神経と肩の神経は繋がっており、目に疲労が蓄積すると肩こりが生じやすくなります。
バッグする時に首を大きく後ろに回したり、左右を確認する機会も多く、首の筋肉を酷使することになるので筋肉疲労が溜まりやすいという事も肩こりの発症に起因しています。
運転中の肩こりを防ぐためには
適度に休憩をはさむ
車の運転は想像以上に精神的にも体力的にも疲れます。
運転し慣れている人でも、気づかぬうちに疲労が蓄積してしまっているものです。
運転時間が長時間にわたる場合や、長距離を移動する時は適度に休憩をはさんでください。
たとえ「疲れた。」という自覚症状が無くても、こまめに休憩をはさむことが大切です。
休憩するときは、車から降りて水分を摂るようにすると効果的です。
運転前と運転後に軽いストレッチをする
車の運転中は、ずっと同じ姿勢でいるので筋肉が硬くなりやすいです。
運転前と運転後に軽いストレッチを取り入れるだけでも、筋肉の強張りを防ぐことができます。
上半身を中心に、肩を前後に回したり腰をひねる、手首を動かすなどといった運動をしてみましょう。
同時に深呼吸をしておくのも運転中のイライラや緊張をほぐす効果があります。
目を休ませる
パソコンやスマホの普及によって、普段の生活でも目に疲労が溜まりやすくなっています。
車の運転によってさらに目に疲労が蓄積し、肩こりが発生しやすくなるのです。
しかも運転中は、前方に視線を集中しているので、気づかぬうちに目が疲れています。
目を閉じるだけでも眼精疲労を回復する効果がありますが、さらに温かいタオルや冷やしたタオルをまぶたに乗せると血流がアップします。
乗車するときはポジションを調節する
車に乗る時は、その日の体調に合わせてシートのポジションやミラーの角度を調節しましょう。
身体に負担がかかるシートの状態だと、首から背中に負荷がかかり、肩こりを始めとする症状が出やすくなります。
また、クッションやハンドルカバーなど車用のグッズを活用してできるだけ快適に運転できるよう工夫することも大切です。