スマホやパソコンは肩こりのもと
肩や首がガチガチになって痛い、肩にずっしりとした重だるさを感じる。
そんな肩こりに悩まされている人は多いはずです。
パソコンやスマホを日常的に使う現代人は、特に肩こりが起きやすく、肩こりの痛みがなかなかとれず、ひどくなると手をあげるだけで痛みが走るということになりかねません。
実は、肩こりとは肩や首にかけての筋肉に疲れがたまって、筋肉の緊張が高まり、筋肉がこわばっている状態をいいます。
あのなんともいえない、だるい重苦しい感じは、肩の筋肉に疲労物質が溜まった結果なのです。
では、なぜ筋肉に疲労物質が溜まってしまうのでしょうか。
それは、ズバリ、肩周辺の筋肉が緊張することで、血流が悪くなって疲労物質が流れにくくなり、疲労を防いでくれるビタミンなどの栄養物質が筋肉に届きにくくなっているためなのです。
肩こりを治すためには、肩周辺の筋肉の緊張を緩和し、血液の流れを良くすることが、なにより大切になります。
筋肉の緊張をやわらげ血の巡りを良くするには
筋肉の緊張は、同一姿勢をずっと続けたり、さまざまな原因でストレスがかかることで起こります。
仕事にパソコンが欠かせなくなり、仕事中はずっと同じ姿勢でパソコンに向き合っていると、肩と首の筋肉が緊張し、肩こりを引き起こします
熱中すると同じ姿勢になりがちな読書や、縫物などの細かい手仕事も、肩こりの原因になることはよく知られています。
またSNSなどでスマホに熱中する若者にも、肩こりは増えています。
パソコンやスマホ、読書、手仕事をする時の姿勢は、多くの場合、両肩をすぼめたり、少し首を前につきだしたりで、首から肩の筋肉に疲れが生じやすいのが特徴です。
また細かい文字を見たり、手元での細かい作業を続ける場合は、目を使うことが多く、眼精疲労による目の周辺筋肉が緊張することで、首や肩の緊張につながってしまいます。
肩こりを防ぐには、そうした作業をする際に、意識的に身体を動かし、同じ姿勢を続けないようにすることが大切です。
具体的には、デスクワークや座ったままの姿勢を続けないよう、30分から1時間ごとに立ち上がるのがおすすめです。
こまめに首や肩周辺の緊張をゆるめ、筋肉をほぐすために、首をゆっくり回したり、ゆっくり前後に動かしたりするのもいいでしょう。
もうひとつの肩こり対策、血の流れを良くするにはどうしたらいいでしょうか。
手軽にできる手段としては、首筋から肩にかけての筋肉を温めることで、血流を良くする方法があります。
以下に、蒸しタオルを使って温める方法をご紹介しますね。
家にあるタオルを水に濡らして軽く絞り、折り畳んでラップでくるみ、電子レンジで1分30秒から2分ほど温めて、熱い蒸しタオルを作ります。
この蒸しタオルをラップでくるんだまま、乾いたタオルでさらに包んで、首筋から肩にのせてみてください。
じんわり温かさが筋肉に伝わり、血の巡りが良くなって、肩の痛みがラクになるはずです。
疲れが溜まって、肩こりがひどい場合には、ぬるめのお湯につかって、ゆっくり入浴するのがおすすめです。
入浴時に血行を良くする作用のある入浴剤を使えば、より血行が改善されます。
疲労を防止し血行を良くする栄養を意識してとろう
身体を動かしたり、温めたりすることで、血行を良くする以外にも、疲労を防止し血の巡りをよくする方法があります。
それは、毎日食べるものに意識して、疲労回復物質や血流改善を促す栄養素を取り入れることです。
疲労を防止してくれる栄養成分として、一般的によく知られているのが、クエン酸です。
クエン酸は体内で食べ物をエネルギーに変える役割を果たす、とても大切な栄養素であると同時に、筋肉を疲労させる原因となる「乳酸」が体内でできるのを防いでくれます。
そんな大切なクエン酸を上手に身体に取り入れるには、どうしたらいいのでしょう。
クエン酸を多く含む食品は、レモンやオレンジなどの柑橘類や、キウイやイチゴなどの酸味があるフルーツ、他にも梅干が代表的です。
もし、酸っぱいものが苦手で、梅干やレモンを単独で食べるのはちょっと、という場合には、料理に調味料として使う方法があります。
ブリ大根や煮魚を作る際に、煮汁に梅干をちぎったものを入れたり、マヨネーズにレモン汁を加えてさわやかな風味をプラスしたり、といったやり方なら、酸っぱさが苦手でもクエン酸が上手にとれます。
また、血流改善のために積極的にとりたい食べ物は、血液サラサラに効果が高い「玉ねぎ」、末梢血管を広げて血液がめぐりやすくするビタミンEが豊富な「にんじん」、血流を改善する作用がある「生姜」などでしょう。
血液中の血栓を溶かしたり、血栓を防ぐ作用がある「納豆」は、できれば毎日とりたい食品です。
筋肉に疲労が溜まりこわばって辛い肩こり、どうしても早くなんとかしたい場合は、直接、肩や首の筋肉のこわばりをとることができる接骨院に相談するのも、ひとつの選択肢です。