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院長の須﨑です。
引っ越しシーズンに多いぎっくり腰・腰痛
春~5月のGWが終わる前までは引っ越しが多くなるシーズンです。
引っ越しではなくても、新しい年度を迎え使わなくなった教科書や書類などの整理、所属部署の移動などで荷物を運ぶ機会が増える季節です。
そこでよく耳にするのが「荷物を持ち上げた時のぎっくり腰、荷物を運んだ後の腰痛」です。
腰痛を引き起こしやすい荷物の持ち方として、
床に置いた荷物を、膝を伸ばしたまま、体が荷物から離れた姿勢で持ち上げる。
重い荷物を中腰の姿勢のまま運ぶ。
重い荷物を勢いつけて一気に持ち上げようとする。
長時間荷物を運ぶ作業を続ける。
などが考えられます。
ぎっくり腰・急激な痛みを感じた時の対処法
ぎっくり腰とは腰部の筋肉、関節部に瞬間に捻れる力が加わって起きる急性腰痛症のことです。
動けるようであれば早急に治療施設に行きましょう。
激しい痛みを感じるぎっくり腰ですが、その後は痛いながらも動けることがあります。
動けるからといって適切な処置をしないまま放置すると、痛みの原因である炎症物質が拡大し痛みが長引く恐れがあります。
休日や深夜などで治療施設が締まっている場合又痛みで体を動かすことが困難な場合は、まずは安静にすることが大切です。
腰が沈み込むような柔らかいベッド、ソファーで横になることは腰椎への負担を増加させるので避けるようにしましょう。
痛みだけでなく患部が腫れや熱を持っている状態の場合は冷やすことが効果的です。
激しい痛みを感じてから48時間は炎症物質が出続けると言われていますが、この炎症物質は冷やすことで抑えることができます。
痛みのピークは2~3日目と感じる人が多いようです。
痛みが和らいでくるまでは患部を冷やすことが大切です。
炎症物質には冷やすと収まり、温めると広がってしまうという特徴があります。
ぎっくり腰初期段階での入浴は厳禁です。
ぎっくり腰・腰痛を起こさない荷物の持ち方
荷物の持ち上げには膝を使う
軽い荷物を持ち上げたときにでもぎっくり腰が起きる場合があります。
荷物が軽いからと油断して、腰を高い位置に置いたまま上半身だけで荷物を持ち上げていませんか?
膝を曲げ荷物に体を近づけることで、腰にかかる負担が少なくなります。
同時に、重い荷物を段ボールに入れるときには、テーブルの上で詰めるようにすると、持ち上げる距離自体が短くなり、腰への負担が軽くなります。
中腰で荷物を運ばない
荷物が重いからと中腰になって運んでいると、腰への負担が大きくなります。
逆にのけぞってお腹で荷物を支えるような姿勢、体にひねりを加えた運び方も腰を痛める原因になります。
また荷物を持ち上げる際、コルセットをして腰を固定しておくと腰が曲がりにくくなり、余計な負担から腰を守ることができ効果的です。
抱えた時に足元が見える大きさの荷物まで
前方の視界が遮られる程の大きな荷物を運ぶ場合、つまずく危険があるうえに先が見えない緊張から体に余計に力がかかり腰への負担も大きくなります。
足元が見えなくなる大きさを目安に、無理をせず台車などを使いましょう。
荷づくり・休憩
ぎっくり腰防止のためにも、ひとつ、ひとつの段ボールが重くなりすぎないように注意しましょう。
本や食器などは大きな段ボールを使うと重くなってしまいます。
小さめの段ボールに分けることで持ち運びやすくなります。
また、長時間の作業で筋肉が疲労すると、ぎっくり腰も起こりやすくなります。
集中力・注意力の低下も事故につながるのでムリをせず、適度な休憩をはさんで作業をすることも大切です。
腰痛を防止するための作業後のケア
腰の疲れを慢性的な腰痛にしないためには、作業後に行う適切なセルフケアが重要です。
1日中立ったままで作業を続けて腰に負荷がかかっている場合は「血液の循環が悪くなること」が筋肉疲労の原因となっています。
作業後は湯船にじっくりつかって、全身を温めましょう。
温浴は、腰の張りの改善につながるので、日常的に同じ姿勢を取りやすいデスクワーカーの腰痛にも効果的です。
ただし、ぎっくり腰などの動けないほどの痛みや患部に腫れや熱がある場合の入浴は避けましょう。
1日中重い荷物を運ぶために中腰の姿勢を続けたり、腰をひねったりなど「腰の酷使」をしている場合は、筋肉が炎症を起こし、熱を持っている場合もあるので冷やすことが大切です。
この場合はシャワーで汗をさっと流し、冷湿布や氷袋・保冷パックなどをタオルに包んで当てるようにしましょう。
作業後に腰を伸ばす、反らすなどの簡単なストレッチを行うことで腰への負荷を軽減することができます。
関節が硬く、可動域が狭まっている人に腰痛が多いと言われています。
腰痛予防のためのストレッチなど、日頃から腰に負担をかけない適度な運動も必要です。
腰の痛みは自己判断せず、専門家の診断を受けることが大切です。