冬の疲労と腰痛について

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院長の須﨑です。

冬は疲れやすくなる?

12月に入ると気温もぐっと下がり、コートやマフラーが手放せなくなります。

寒くなって来ると、体調を崩しやすくなり、インフルエンザをはじめとする感染症も流行しますよね。

なぜ寒い時期になると、体に異常が現れることが多いのでしょうか?

それには以下のような理由があります。

血行不良

冬になり、外気の温度が低くなると体が冷えやすくなります。

人間の体は、血液を通じて栄養や酸素を細胞に送り、エネルギーを作り出して活動しています。

この血液の中には、人間の免疫機能をつかさどる白血球があり、血液として全身をめぐることで細菌やウイルスなどの異物から体を守っているのです。

そのため、体が冷えると血の巡りが悪くなり、白血球の働きも弱くなります。

体に異物が入ったときに、異物を排除することができず体調を崩しやすいのです。

体温が1度下がるだけで、免疫力は30%低下すると言われています。

自律神経の乱れ

寒さを感じると、体に力が入り交感神経が活発になります。

興奮した時や活動している時に活発に働く交感神経が優位になっていると、免疫を上げるリンパ球が減ります。

このような状態が続くと、免疫力が低下しやすくなり風邪やウイルスの侵入に対応できなくなるのです。

そして、交感神経が活発な状態が続くと、リラックスすることができないため常に緊張していることになり、筋肉疲労が蓄積しやすいのです。

筋肉だけでなく内臓にも疲労が蓄積し、消化器官の病気やその他重大な病気にかかるリスクも増大します。

温度差

冬は室内と外の温度差が、非常に大きくなるという特徴があります。

仮に外気温が10度だとして、室内のエアコンの設定温度が20度になっていると外と室内の温度差が10度にもなります。

人間の体は外の気温に合わせて体温を調節しようとする機能が備わっているので、寒い時には汗を出して代謝を促し、暑くなったら熱を逃がします。

気温差が激しいと、体を温めたり冷ましたりという作用が何度も繰り返すことになるため、エネルギー消費が激しくなります。

暑さ寒さが頻繁に入れ替わる時期は、エネルギーの消費量も多くなるため必然的に疲れを感じやすくなるのです。

冬に悪化する腰痛について

腰痛の多くは、冬になると症状が悪化していきます。

冬の腰痛の悪化にも筋肉疲労が関わっています。

前述したように、冬は気温が低くなるため筋肉の緊張が起こりやすくなります。

筋肉の緊張を上手にほぐすことができれば良いのですが、緊張状態が続いていると疲労物質が蓄積されていきます。

この疲労物質が、腰の痛みの原因なのです。

また、冷えによる血行不良も疲労物質蓄積の要因となるため、冷たい風にさらされているとより激しく痛みが出るようになります。

冬は腰痛が悪化しやすいという事を頭に置いて、疲労が蓄積する前に疲労回復のためのケアをしてあげることが腰痛悪化に繋がります。

冬の疲労を防ぐために

冬の疲労を防ぐ方法を以下にご紹介します。

入浴を工夫する

一日のうちで疲労回復と冷え対策の両方ができるのが、入浴の時間です。

入浴には、

・疲労物質や老廃物の除去
・血行促進
・筋肉と関節を休息させる

という効果が期待できます。

この効果をより高めるためには、炭酸成分の入った入浴剤がおすすめです。

炭酸の泡が血管を活性化し、身体を効率よく温めてくれます。

お風呂の温度は、少しぬるめにしておきましょう。

熱い温度の方が体が温まるように感じるのですが、実際は皮膚の表面温度が上がっているだけで、身体の深部は冷えたままです。

少しぬるめのお湯に長時間入る方が、じっくりと体の奥まで温まるのです。

食材で身体を温める

体を冷やす食材を食べていると、胃腸が冷えていきます。

胃腸は全身の免疫機能の7割近くを担っており、胃腸が冷えると風邪やインフルエンザ、アレルギーの発症率が格段に上がります。

また、腸は40度前後で最も活発に働きます。

体温が下がると、腸の働きも低下して摂取した栄養を十分に吸収することができません。

冬場は特に、体を温める食材や料理を積極的に摂りましょう。

刺身やサラダなどの生ものは、基本的に体が冷えます。

冷えを感じている時や寒さが本格的になってきたら、できるだけ火を通した物を食べるようにしましょう。

ショウガ・にんにく・唐辛子は、血行促進や代謝を高める効果が期待できるので、鍋などに入れて楽しむのもおすすめです。

さらに、ネギやイモなどの冬に旬を迎える食材も、身体を温めてくれます。

運動をする

筋肉量が不足すると熱を作ることができなくなり、冷えやすくなります。

冬は外に出るのが億劫になるため、どうしても運動不足になりがちです。

わざわざ運動する時間を作らなくても、日常生活で少し筋肉を使うように意識するだけでも違います。

例えば、普段エスカレーターやエレベーターを使うところで階段を使用するようにしてみましょう。

息が切れるような激しい運動よりも散歩やサイクリングといった軽い運動の方が、自律神経を整えて体温を上げる効果が期待できます。

寒くなると疲労を感じやすくなり、それに伴って腰痛などの不調が出やすくなります。

腰痛を悪化させないためにも早めの対策を心がけましょう。

ぎっくり腰に関する治療の詳細についてはこちらをご覧ください。

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